ダイオキシン類の低減方法としては、完全燃焼が基本となる他、最近では、活性炭を用いた除去設備や、脱硝触媒塔によるダイオキシン類の分解が注目を集めています。
環境に優しい施設計画は、ダイオキシンをはじめとする有害ガスを適切に除去するため、将来の新技術をも見据えたシステムの提案から始まります。
焼却施設は膨大な熱を保有するエネルギープラントとして位置づけることができ、今後、積極的なエネルギー回収が推進されます。これは、温水、蒸気の場内利用及び場外施設への熱供給、発電等、各地域の実状に応じた余熱利用計画により、その機能が発揮されます。
灰溶融は焼却後に発生する灰のさらなる減容化を実現する他、灰中に含まれるダイオキシン類の分解や、灰中の重金属の安定化、溶融後の資源化に効果的であり、すでに多種の灰溶融炉が稼働しています。また、可燃ごみを対象としたガス化溶融炉も次々に建設され、溶融技術は常に進化をとげています。